今年は沖縄チームが優勝する、はず。-3

うちなー的沖縄

今年は沖縄チームが優勝する、はず。-3

「一番ライト、イッチロゥォー」と華々しくコールされ、例の左手で右袖を摘み上げる仕草で左打席に立った。一斉に多くの観客から拍手が沸き起こった。だが不思議と一番人気ではなかった。関西辺りからだろうか、多くの追っかけ女性ファンがいて、新婚のイチローよりも、今年から大リーグのカージナルスでプレーすることことになった田口選手に人気が集中していたようである。金と時間をかけての追っかけは、若い、次のスターがお目当なのだろうか。その点、今年のイチロー練習に集中できるだろうなと、「我」々プレス「仲間」たちは論評していた。
 イチローが宮古島キャンプの時に、宿泊先のホテルで「ここにはコンビニがないの?」ということに対して、翌年には新設されていた話は有名で、「イチロー・コンビニ」と呼ばれていた。ところで天下のイチローはいきなり第一番打席でバックスクリーンへのホームランを放って見せた。さすがやっさー観客には当然のことながら多くの地元ファンが詰めかけていた。カウンターパンチ気味のホームランに対し、皆が「アバッ!」と宮古的感嘆詞をあげた。
 あの日、あの時、イチローのいきなりのホームランを見た人々は、その後の大リーグでの大活躍に対して、我がことのように喜んでいるはずである。「まずっ!、あのときの応援が今日のイチローであるわけよ」、とばかりに宮古島訛りで周囲の人々にささやくようにして、しかし割と大きな声で自慢しているはずだ。