今年は沖縄チームが優勝する、はず。-2

 

うちなー的沖縄

今年は沖縄チームが優勝する、はず。-2

一昨年(二〇〇〇年)のキャンプの時には、たまたまだが宮古島にいた。島での十六日祭行事の録音を目的に行っていたのだが、そういえばオリックスがキャンプをしているな、ということで球場まで足を運んだ。ところが、そこで予期せぬサービスを受けることになってしまった。
 球団側としては宣伝のために自らのチームを取材してもらいたいのは当然である。そこでマスコミに対してはかなりのサービスがなされているようである。ボクは行事の取材を終えて録音機材を持ったままで球場に行った。球場入り口でタクシーを降りたのだが、すぐに球団職員が駆け寄ってきて、「お疲れ様です。お世話になります」という感じの挨拶をしてきた。ちょっと大げさなし機材をみて、キャンプ取材のプレスこ人間と勘違いされたようである。テレビクルーの音声と思ったかも知れない(考えてみるに、ボクほどの歳を食った音声さんはいないけどね)。相手が勝手に勘違いしたのだからと、なすがままにしていた。
 その日は雨も少しぱらついていて、それに風も強くて肌寒い日であった。「どうぞ、どうぞ」と案内されたところには選手兼プレス専用の食堂であった。分厚い球団資料や各種グッズとともに暖かいコーヒーが差し出された。それからも食事もどうぞといわれた。専任のシェフもいるようで、至れり尽くせりである。さすがに食事までは厚かましくて食べる勇気はなかった。
 球団職員は次々と押し寄せてくるプレスへの対応で忙しく立ち振る舞っていたから良かったようなもので、これが付きっきりだったらさすがにもぐりとばれたに違いない。この日から紅白戦が開始されるということで取材陣がいつにも増して多かったようだ。