うちなー的沖縄
沖縄の運動会はベンチャーズだ。
沖縄でもっとも凌ぎやすい季節というのがある。夏はクソと前置きをしたくなるような暑さだし、冬は冬で風が冷たく思わぬ寒さに成ったりする。そうなると、夏と冬の間が一番にいい気候だということになるのだが、それもちょっと違う。普通だと、短い冬と長い夏の間、つまり春と秋がそれにあたるのだが、簡単に四季という言葉を用いるのには抵抗がある。そもそも沖縄に四季と呼べるほどの変化があるかどうかである。どちらかと言うと、「二季」とうにが正しいと思われる。けっして常夏ではなく、沖縄にも立派な冬はあるにはある。冬の間は風が強く、思いがけないほどの寒さを味わうこともある。とはいっても、それは短い周期でしかない。ということで沖縄にあるのは夏と短い冬、ただそれだけである。桜は一月二月で、梅も同じ時期に咲く。紅葉はほとんど見られないし、季節感は乏しい。季節を四分類するよりは二分類にしたほうが納得しやすい。
この二分類だが、これは、自然だけではなく、人の一生もそのように考えていた節がある。たとえば、沖縄で神の島と称される久高島だと、人の一生は上り坂と下り坂というような分け方がなされていた。生まれて成長する過程と、それら死に向かう過程の二通りである。この頂点が、なんと20歳を過ぎてわずか二年後の22歳であった。