栄町サミットと世界のウチナーンチュ大会。-2

 

うちなー的 沖縄

栄町サミットと世界のウチナーンチュ大会。-2
「世界のウチナーンチュ大会」の延長であった。トートーメー問題(この語彙については誌面の都合で詳しくは語れません。あしからず)で、ブラジルから急に沖縄に呼び戻された夫婦。アルコール類は一切駄目だがコーヒーは砂糖三杯の夫が二世で、奥さんはソー(完璧に)ブラジルンチューで日本語は旦那よりもなぜかしら上手だった。アルゼンチンから14年前に戻ってきたヤンバル訛りが美しかったおばぁと日本語よりもウチナーグチが上手い娘さん。キューバの海のライバルは沖縄しかないを強調するドラえもんののび太クンに似た三世の青年。キューバ勢はあと一人いて、沖縄婿のソーキューバンチューで、「あしたのジョー」のカロス・リベラによく似ている超美男子。
「カーロス」は日本語もウチナーグチもサーラナイサーラナイ(立て板に水)であった。それとブラジル暮らしが長い男性に、アルゼンチン国営放送でアナウンサー経験のある艶子さんに、南米無関係者代表のボクなどがその日の主な参加者だった。
 キューバからの本大会への参加は画期的であった。沖縄県の人は多く住むが、政治的な事情もあって第三回にして初めて実現した。我々のミニサミットでは主にキューバ「問題」が愉しく討議された。
 いま時代はキューバブームである。音も光も良さそうだ。いつか時間と金をつくって行きたいと考えている。音楽もさながることながら、カストロ首相の演説を聞きたいと願っている。最近の政治離れはますますなのだが、それは政治家達の演説に魅力がないことに大きな原因がある。生活は苦しくともカストロの元でいかにもラテン的に暮らす人々をこの目で見たい。カストロ演説は超人的で長時間に及ぶという。そういうことを考えていて、ふと、気づいたことがある。そうか、カストロの演説は音楽でありごらくなのでは、と。政治を易しく、世界情勢を熱く、そして面白く語るからではないか。
 その日、遅くまでラテンをラテーン(たくさん)味わった。沖縄とキューバはどこか似ているかも。そうか、両方とも島グニだからなーなどと考えているうちに寝付けない夜を過ごした。