沖縄を含む日本列島 選挙風景夏景色

 

うちなー的沖縄

沖縄を含む日本列島 選挙風景夏景色

 

夏に行われた衆議院議員選挙の開票状況を、片手にビールを持ちながらテレビで視ていた。最後には、ちょうど高校野球の甲子園大会の開会式並みに、北は北海道から、青森、秋田…東京、神奈川…宮崎、鹿児島、そして沖縄という日本列島北から南という具合に当選者の事務所風景の中継が続いた。その中継にはある共通したパターンがあった。それがなにかというと、例の「ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい」の万歳三唱風景であった。中には「ばんじゃーい」もいた。負けた側は候補者が頭を深々と垂れての「私の不徳の致すところです」であった。

かつての選挙でアントニオ猪木が当選したときは「ダーッ!」のガッツポーズであったが、いまは没個性的に、ひたすら万歳三唱を繰り返す。せっかく夜中まで起きてテレビをみ見てあげているのだから、なんとかならないのかねー、と常々考えている。例えば、腹芸が得意な政治家だったら、候補者自らのお腹に絵でも描いて踊って見せるとか。敗れた候補者の場合だと、例えば、本音とはほど遠いような「私の不徳の致すところです」ではなくて、自分の落とした有権者と運動不足だったかもしれない運動員に向かって中指を立てて見せるとか。なにかいまひとつインパクトが足りないなー。もっとテレビ向けのパフォーマンスが求められているのではないか。政治離れが激しいのだから、政治家の皆さんはいかに政治を生活者に引き寄せるかの研究を心がけて欲しい。

甲子園の入場行進並みに北から南であるから、沖縄からの中継は当然の事ながらしんがりをを務める。ところが最後の最後に見せ場があった。沖縄で当選した候補者の事務所では、候補者をはじめ全員が踊っている。例のカチャーシーってやつだ。万歳列島、あるいは不徳の致す列島にあって、この踊りはテレビ時代にあっては一級に属するのでは。自民党だろうが共産党だろうが、とにかく沖縄は踊って喜びを表現する。

せっかく選挙の話になったから、ついでにもう少し選挙について。

沖縄の選挙で特徴的なことといえば、選挙ポスターかも知れない。候補者名がカタカナであるのが最大のポイントだろう。なんとなく沖縄に住んでいて、それで沖縄の気候のように何となくぼーっと道を歩いているものだから気付かないのだが、たしかに沖縄の候補者ポスターではカタカナが主流を占めている。一説にはカタカナよりひらがなよりも書きやすいからというのもあるが、それは眉睡だと思うな。ひどいのは、字が書けない人がいるからという有権者を小馬鹿にした説もある。