演奏は一、二、三、はいっで始めましょうね。-2

 

うちなー的沖縄

演奏は一、二、三、はいっで始めましょうね。-2

本番当日の、未だ朝も明けやらぬうちの早朝、びんしー(沖縄の神頼み道具セット)を携えがて近くの御嶽(沖縄の聖なる空間)に「雨が降りませんように」と必死に願う実行委員会事務局長のけなげな姿があった、つまり、一心不乱に祈るボクがいた。インスタント祈りはやっぱり駄目だな、と思い知らされる洋に作業開始直後に大雨降った。しかし雨はしばらくすると止み

それからは暑すぎるほどの天気を回復した。イベントが終了してしばらく再び大雨となったが、スタッフは「まるで誰かが神様に祈ったみたいな天気ですね」と言っていた。ふふ、ふふふ。

お役所的ではない千人ものスタッフ、三千人もの演奏者、それに二万人プラス「ヌギバイ」集団の最大の問題が近づいていた。さて、どのような大演奏のきっあかけをつくるかである。大工哲弘の提案で「一、二、三、はいっ」

ということになった。

いよいよである。緊張気味の大工哲弘が大ステージ中央のマイクの前で乾いていたであろう唇を舐めながら声を発した。「一、二、三、はいっ」「四」

は余計であったが、何故かしら演奏はピタリ揃っていたから不思議。